なんで今の仕事をしているんだろう?
これって本当に自分のやりたいことなのかな?
そんな気持ちを持っている方には、ぜひ読んでいただきたい。
人の身体にたずさわる仕事について、今年で10年目。
人間、豊かに生きるためには「健康的なカラダ」は欠かせないものです。
そのカラダに関わる仕事ができていることに、今は大変しあわせを感じています。
相手の人生が、少しでも良い方向に進むきっかけになれればと思い、色々なチャレンジをしてきました。ですが、ちょっとした落とし穴もありました。
一所懸命になればなるほど、自分の予定は後回し。
一所懸命になればなるほど、相手の求めることを優先し、自分の意志を見失う。
一所懸命になればなるほど、今のままで良いのかと、根拠のない将来への不安を感じる。
月の休みは1、2日あるかないか。自分が好きで始めたことだから、最初は苦にならない。
人から求められていると思うと、より一層がんばろうと睡眠時間を削ってでも努力をする。
ただ、気づくと目の前のことを「こなす」ことに手をとられ、先を考えた活動はあと回し。
「緊急かつ重要」なことや「緊急かつ重要でない」ことに、手をとられている状態ですね。
自分を高めるための時間を確保することが、非常にむずかしくなりました。
そんな毎日を過ごしていると、ふとした時に、急に虚無感に襲われた時期があります。
好きでやってきた仕事のはずなのに、いつしか、やらされ仕事になっている…。
そんな自分に、さらに自己嫌悪…。このままで良いのか、俺…。
そんな時には「休む」ことを、強い意志をもって選択すべきだと、今は自信をもって言えます。
「休む」の考え方
「休む」というと、どこかネガティブなイメージで捉えられている方がいらっしゃいます。
「休むヒマがあったら、少しでも今の仕事を進めた方が良いんじゃないか。」
「家で寝てても、何も解決しないし…。」
そんな方は「休む」を間違った解釈をしています。
休むとは「やりたいことをやり、やりたくないことをやらない」ことです。
睡眠時間が確保できずにいたのなら、カラダが回復するだけの睡眠をとる。
食事内容がおざなりになっていたのなら、栄養バランスのよい食事をとる。
教養を高める時間が取れていなかったのなら、興味のある場所に足を運んでみる。
家族や恋人とのコミュニケーションが取れていないのなら、時間をとって旅行に行ってみる。
その他にも、人によって無数にあるでしょう。
決して、家の中で丸一日ゴロゴロして過ごすことが「休む」ではないのです。
自分が本当にやりたいことは何なのか。
カラダやココロが、真の求めていることは何なのか。
ここに目をつむってしまい、日々の作業に追われていては、あなたのカラダは疲弊しきってしまいます。
そしていつしか、疲弊していることすら分からなくなってしまいます。
そんな私も以前は休日をとることに、罪悪感をおぼえる時期がありました。
それはもう、末期症状でした…
仕事をすることがダメなのではない
本当にやりたいことを考えた時に「仕事」がランキングのトップであるのなら、それも一つの選択でしょう。いらっしゃいます。フロー状態の人。マリオでいうスター状態ですね。
ただその人を見て「私ももっとやらないと!」となるのは危険ですよ、ということです。
「仕事」とは自分にとって何なのかは、人によって大きく異なります。
人生の全てをかけて取り組むことだ!という方もいらっしゃれば、そうでない方ももちろんいらっしゃるでしょう。
要は周りの人がどうかではなく、自分のカラダとココロがどこに向かいたいのか、が大切なのです。
みんな、一所懸命に毎日を生きているはず。
メンテナンスは「砥石」と考えましょう
カラダやココロのメンテナンスは、包丁を研ぐことに似ています。
包丁の切れ味が悪いと、素材をつぶし、生かすことができません。
定期的に砥石で刃を研ぐことで、切れ味を保つことができます。
切れ味が悪い包丁 = 正常な判断や、高いパフォーマンスが発揮できないカラダ と考えるとどうでしょうか。
切れない包丁で、力いっぱいに素材を切っても
効率の良さ、味の良さ、料理の楽しさ、どれをとっても、切れる包丁には敵いません。
使い続ければ、何かしら問題が出てくる。でもメンテナンスをすることで、より長く気持ち良くつかうことができます。
きっと、カラダやココロも同じことが言えるはずです。
モノはいつかは使えなくなるように、カラダにも寿命があります。
だからこそ「休む」ことで、メンテナンスをするのです。
私たち人間のカラダは、少々の不調があっても働いてくれます。これは本当にすごいことです。
機械じゃ考えられませんよね。ガス欠では機械は動くことはできない。配線の1本でも切れたら大変なことです。
ですが、カラダは動かすことができる。でもそんな状態を続けていると、いつしか悲鳴をあげてしまいます。
だからこそ、ちょっとしたカラダの変化にも気づける状態を。
みんな、毎日一所懸命に生きているはず。
「休む」の意味、もう一度考えてみませんか?